産後うつ病

ママのこと

こんにちは!
今回は産後うつ病についてお話しますね。
前回、マタニティーブルーについてお話しました。
マタニティーブルーは産後に誰もが経験するものでした。
産後うつ病は10~15%で発症すると言われています。

産後うつ病には様々な原因が考えられています。
産後の急激なホルモンバランスの変化や、本人のうつ病の既往、家族歴。
妊娠前からうつ病であった場合は主治医や助産師にその旨を伝えておいた方が良いでしょう。
家族関係の問題も考えられます。
夫婦関係の問題やバートナーや家族からのサポートが不十分であるなど…。
また、ハイリスク児や不妊治療など妊娠に関連した問題も要因の一つとされています。

症状には、睡眠障害や食欲不振などのうつ病の症状や
我が子への関心の低下などもみられます。
我が子との関係がうまく築けないことが母親の罪悪感や不安感を増加させる要因にもなります。

我が子との親密な絆を形成することが難しいため、子どもの発達にも影響すると考えられます。
ある研究によると、
うつ病の母親は我が子への働きかけが消極的で
我が子の変化に対する反応も乏しいことが分かっています。
その一方で子どもへの要求は強い傾向にあるようです。

そして、産後うつ病は妊産婦の自殺のリスクファクターにもなり得ます。
2014年に東京で行われた調査によると、
自殺した妊産婦の約40%はうつ病または統合失調症の診断を受けていたとされています。

産後うつ病、本人が辛いことはもちろんですが家族や子どもの発達にも影響してきます。
前述した調査では精神疾患の診断を受けていなかった自殺者の場合、
育児に苦悩していながら精神科等の専門家の受診に至らなかった可能性が考えられています。
このように、母親本人では気づけないことも多いです。
周囲の人がサポートし、必要であれば専門家の受診を検討するなど
早期発見をして適切な対応をとることが求められそうですね。

今回は産後うつ病の原因から周囲に及ぼす影響までお話しました。
産後うつ病を予防・早期発見するにはどんなことができるのか??
これから考えていけたらいいなと思っています。


参考文献
・池ノ上, 前原. みえる生命誕生 受胎・妊娠・出産. 南江堂
・MSDマニュアル家庭版
・Suzuki, Takeda, et al. Recent strategies in perinatal mental health care in Japan. Hypertens Res Pregnancy 2018; 6: 11-14
・岡野, 釜澤, 他. 産後うつ病の母子相互作用に与える影響ー日本版GMII(Global Rating of Mother-Infant Intaraction at Four Months)を用いてー. 日本女性心身医学会雑誌 Vol7. No. 2 pp. 172-179(平成14年11月)

コメント

タイトルとURLをコピーしました